カウアイ島

ハワイでハイキング:イリアウ・ネイチャー・ループ(カウアイ島)

イリアウとワイメア渓谷
初夏の花 5月から7月にかけて、カウアイ島の山地ではイリアウ(iliau)という珍しい植物が花の季節を迎える。カウアイ島西部のワイメア渓谷州立公園(Waimea Canyon State Park)には、イリアウ・ネイチャー・ループ(Iliau Nature Loop)というファミリー向けのトレイルがあり、このイリアウを簡単に見つけることができる。また、トレイルからはワイメア渓谷の絶景を望むこともできる。 イリアウの花 イリアウは、キク科の低木で、カウアイ島のみに分布する希少な固有種である。マウイ島とハワイ島の高山地帯に自生するギンケンソウ(シルバーソード)の近縁種である。イリアウやギンケンソウについてもっと詳しく知りたい方は、私が制作している姉妹サイト『アヌヘア:アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑』のイリアウやギンケンソウをご覧いただきたい。 関連記事 イリアウ アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑 トレイル概要 名前Iliau Nature Loop場所カウアイ島ワイメア渓谷(Waimea Canyon)。リーフエ空港から約54km駐車場路上駐車トイレなし。最寄りのトイレは、State Hwy. 550をさらに約3km(車で約5分)北上したワイメア渓谷展望台(Waimea Canyon Lookout)高低差12m以下距離一周約400m時間30分~1時間(ただ歩くだけなら10分程度で一周できる) トレイル入り口までの行き方 地図 車で行く場合(リーフエ空港から) 空港を出てAhukini Rd.を西に約2km(1.3マイル)進み、HI-56 S(Kuhio Hwy.)の丁字交差点を左折。HI-56 SはすぐにHI-50 W(Kaumualii Hwy.)になる。HI-50 Wを西へ約37km(23マイル)進む。ワイメア(Waimea)の町に入る。右手にキャプテン・ジェームス・クックの銅像、Big Save Market(スーパーマーケット)を過ぎる。Waimea Canyon Dr.(State Hwy. 550)との丁字交差点を右折(信号なし)。Waimea Canyon Dr.を約13km(8.3マイル)進む。「MILE 8」の標識を過ぎたら、やがて右側に緊急用の電話があり、そのすぐそばにトレイルの入り口がある(「MILE 9」の標識まで行くと行き過ぎ)。道路左手に車数台が縦に駐車できるので、ここに路上駐車する。 ハイキング イリアウ・ネイチャー・ループの入り口 車をとめて、道路から見えるベンチがトレイルの入り口。ベンチに向かってわずかに登ったあと、すぐに下り道になる。最初のセクションは、イリアウ・ネイチャー・ループの一部であるとともに、ククイ・トレイル(Kukui Trail)も兼ねている。ククイ・トレイルは、渓谷の底まで降りる長いトレイルである。 イリアウ・ネイチャー・ループ トレイルに入るとすぐに、ひょろひょろとした細長い幹の先に剣のような葉をたくさんつけた不思議な形の植物が群生している。これがイリアウである。5~7月ならクリーム色の花をたくさんつけているイリアウも多くみられるだろう。 イリアウ(開花時) やがて丁字路がある。直進するとククイ・トレイル、左折するとイリアウ・ネイチャー・ループである。ここを左折。すぐに右手の景色がひらけ、ワイメア渓谷を見下ろせる崖の上にでる。景色は素晴らしいが、落下防止の柵などは設置されていないので注意が必要。 ワイメア渓谷 崖からは、渓谷の上空を優雅に飛ぶシラオネッタイチョウ(ハワイ語名はコアエ・ケア)を見ることができるだろう。私が2017年5月に訪れたときには、カウアイ・アマキヒの鳴き声も聞こえたが、姿は確認できなかった。 トレイルでは、イリアウの他にもオーヒア・レフア、アアリイ、プーキアヴェなど、カウアイ島の山に自生する様々な植物を、名前や学名が記された標識付きで観察することができる。 オーヒア・レフア(左)とイリアウ(右) トレイルは、一周して再びスタート地点に戻って来るループになっているので、来た道を戻る必要はない。ただ歩くだけなら10分程度で一周できる。カウアイ島で軽くハイキングをしてみたい人にはぴったりのトレイルだ。ただし、ハワイの多くのトレイル同様、トイレや売店は近くにないので、注意が必要である。 写真はすべて筆者による撮影 ※この記事は、筆者の主観に基づいたハイキング日記であり、読者の皆様を安全なハイキングへと導くトレイルガイドではありません。この記事を参考にして実際にトレイルに行かれる場合は、必ず「ハワイでハイキング:はじめに」をお読みください。