Latest Posts

ハワイでハイキング:イリアウ・ネイチャー・ループ(カウアイ島)

イリアウとワイメア渓谷
初夏の花 5月から7月にかけて、カウアイ島の山地ではイリアウ(iliau)という珍しい植物が花の季節を迎える。カウアイ島西部のワイメア渓谷州立公園(Waimea Canyon State Park)には、イリアウ・ネイチャー・ループ(Iliau Nature Loop)というファミリー向けのトレイルがあり、このイリアウを簡単に見つけることができる。また、トレイルからはワイメア渓谷の絶景を望むこともできる。 イリアウの花 イリアウは、キク科の低木で、カウアイ島のみに分布する希少な固有種である。マウイ島とハワイ島の高山地帯に自生するギンケンソウ(シルバーソード)の近縁種である。イリアウやギンケンソウについてもっと詳しく知りたい方は、私が制作している姉妹サイト『アヌヘア:アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑』のイリアウやギンケンソウをご覧いただきたい。 関連記事 イリアウ アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑 トレイル概要 名前Iliau Nature Loop場所カウアイ島ワイメア渓谷(Waimea Canyon)。リーフエ空港から約54km駐車場路上駐車トイレなし。最寄りのトイレは、State Hwy. 550をさらに約3km(車で約5分)北上したワイメア渓谷展望台(Waimea Canyon Lookout)高低差12m以下距離一周約400m時間30分~1時間(ただ歩くだけなら10分程度で一周できる) トレイル入り口までの行き方 地図 車で行く場合(リーフエ空港から) 空港を出てAhukini Rd.を西に約2km(1.3マイル)進み、HI-56 S(Kuhio Hwy.)の丁字交差点を左折。HI-56 SはすぐにHI-50 W(Kaumualii Hwy.)になる。HI-50 Wを西へ約37km(23マイル)進む。ワイメア(Waimea)の町に入る。右手にキャプテン・ジェームス・クックの銅像、Big Save Market(スーパーマーケット)を過ぎる。Waimea Canyon Dr.(State Hwy. 550)との丁字交差点を右折(信号なし)。Waimea Canyon Dr.を約13km(8.3マイル)進む。「MILE 8」の標識を過ぎたら、やがて右側に緊急用の電話があり、そのすぐそばにトレイルの入り口がある(「MILE 9」の標識まで行くと行き過ぎ)。道路左手に車数台が縦に駐車できるので、ここに路上駐車する。 ハイキング イリアウ・ネイチャー・ループの入り口 車をとめて、道路から見えるベンチがトレイルの入り口。ベンチに向かってわずかに登ったあと、すぐに下り道になる。最初のセクションは、イリアウ・ネイチャー・ループの一部であるとともに、ククイ・トレイル(Kukui Trail)も兼ねている。ククイ・トレイルは、渓谷の底まで降りる長いトレイルである。 イリアウ・ネイチャー・ループ トレイルに入るとすぐに、ひょろひょろとした細長い幹の先に剣のような葉をたくさんつけた不思議な形の植物が群生している。これがイリアウである。5~7月ならクリーム色の花をたくさんつけているイリアウも多くみられるだろう。 イリアウ(開花時) やがて丁字路がある。直進するとククイ・トレイル、左折するとイリアウ・ネイチャー・ループである。ここを左折。すぐに右手の景色がひらけ、ワイメア渓谷を見下ろせる崖の上にでる。景色は素晴らしいが、落下防止の柵などは設置されていないので注意が必要。 ワイメア渓谷 崖からは、渓谷の上空を優雅に飛ぶシラオネッタイチョウ(ハワイ語名はコアエ・ケア)を見ることができるだろう。私が2017年5月に訪れたときには、カウアイ・アマキヒの鳴き声も聞こえたが、姿は確認できなかった。 トレイルでは、イリアウの他にもオーヒア・レフア、アアリイ、プーキアヴェなど、カウアイ島の山に自生する様々な植物を、名前や学名が記された標識付きで観察することができる。 オーヒア・レフア(左)とイリアウ(右) トレイルは、一周して再びスタート地点に戻って来るループになっているので、来た道を戻る必要はない。ただ歩くだけなら10分程度で一周できる。カウアイ島で軽くハイキングをしてみたい人にはぴったりのトレイルだ。ただし、ハワイの多くのトレイル同様、トイレや売店は近くにないので、注意が必要である。 写真はすべて筆者による撮影 ※この記事は、筆者の主観に基づいたハイキング日記であり、読者の皆様を安全なハイキングへと導くトレイルガイドではありません。この記事を参考にして実際にトレイルに行かれる場合は、必ず「ハワイでハイキング:はじめに」をお読みください。

マヌオクー・フェスティバル

紙で作られたマヌオクー(シロアジサシ)
天空の妖精を愛でるお祭り 今年で2回目となる『マヌオクー・フェスティバル(Manu-o-Kū Festival)』が、2017年5月20日土曜日の午前11時から午後3時まで、イオラニ宮殿の敷地内で開催された。去年の第1回イベントには予定が合わず行けなかったが、今年は行くことができた。 このイベントの主役であるマヌオクーとは、ホノルル市内に生息するシロアジサシのハワイ語名で、私が特に好きな鳥のひとつである。真っ白な海鳥で、2007年より『ホノルル市の鳥』に指定されている。 英語ではWhite Tern(白いアジサシ)と呼ばれるほか、「妖精のようなアジサシ」という意味のFairy Ternという名前もある。顔や仕草がとても愛らしく、飛翔する姿は軽やかかつ優雅で、まさに妖精の名にふさわしい。 マヌオクーのペア 不思議なことに、マヌオクーは、ハワイの主要な島々ではオアフ島の都市部にのみ生息する。繁殖地は、わずかな例外を除いては、西はアロハ・タワーから東はニウ・バレーあたりまでの狭い地域に限られている。しかもどういうわけか、ダウンタウン、ワイキキ、アラモアナなどの、人の活動で特に賑やかな街に集中している。 関連記事 マヌオクー(シロアジサシ) アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑 マヌオクー・フェスティバル そんな愛すべきマヌオクーについてより多くの人々、特に子供たちに知ってもらうために、2016年5月14日に第1回『マヌオクー・フェスティバル』が開かれ、今年は2回目の開催となった。開催しているのはConservation Council for Hawaiʻiという非営利団体で、他に多くの団体、機関、企業がパートナーやスポンサーとして参加している。入場は無料。 会場であるイオラニ宮殿の敷地内には、大きなテントがたてられ、その中で子供向けのゲームや工作、デジタル写真展、マヌオクーをはじめとしたハワイの野鳥について学べるブースなどが、所狭しと並んでいた。会場は家族連れで賑わっていて、子供たちが熱心に紙工作でマヌオクーを作ったり、ゲームを楽しんだりしていた。 マヌオクーのお面 海鳥について学習できるブース デジタル写真展では、複数の写真家たちによるマヌオクーの写真のスライドショーが、モニターで展示されていた。私も、この写真展の担当のかたとご縁があり、僭越ながら10枚ほどの写真を提出させていただいた。 私も参加させていただいたデジタル写真展 望遠鏡でマヌオクーを実際に観察 テントの真横に立っている大きなククイの木では、奇しくもマヌオクーが子育てをしている最中であった。木の下には、そのヒナにスポットをあてた望遠鏡が2台設置されていて、皆とても興味深そうに望遠鏡を覗いていた。また空を見上げると、数羽のマヌオクーが飛び回っていた。 イオラニ宮殿とその周辺のダウンタウンには、マヌオクーの繁殖地がたくさんある。当フェスティバルのイベントの一つとして、これらの繁殖地を歩いて回るツアーも行われたようである。 営巣中のマヌオクーを観察できる望遠鏡 マヌオクーが800万ドルの工事を延期に ダウンタウンのマヌオクーといえば、今年3月、ハワイ州立美術館のバルコニーでマヌオクーが抱卵していることがニュースになった。なぜなら、美術館がある建物では予算800万ドルをかけた大規模なメンテナンス工事が予定されていたが、このマヌオクーのヒナが巣立つまで、工事が延期になったからである。 マヌオクーの親子 マヌオクーに危害を加えたり、卵やヒナを動かしたりして子育ての邪魔をすることは、州と国の法律で禁止されている。 メンテナンス業者にとってはせっかくの仕事が延期になってしまって歯がゆいことかもしれないが、私は、このように自然や野生動物を守ることに重きをおくハワイが、あらためて好きになった。 マヌオクーの家族 写真はすべて筆者による撮影

ハワイでハイキング:ライアン樹木園のアイフアラマ滝(オアフ島)

チャイニーズグラウンドオーキッド
樹木園内をハイキング ホノルル市内に数多くある森林トレイルで、観光客やファミリーに1番人気のトレイルは、おそらくマーノア・バレー(Mānoa Valley)の奥にあるマーノア滝(Mānoa Falls)へ行くコースだろう。こちらのコースもいずれ紹介したいが、今回は、その隣にあるライアン樹木園(Lyon Arboretum)内のアイフアラマ滝(ʻAihualama Falls)までハイキングに出かけた。 ライアン樹木園(Lyon Arboretum)は、オアフ島マーノア・バレーの奥部に位置する樹木園。194エーカーという広大な敷地に、5,000種以上の熱帯植物が植えられている。 ハワイ大学によって管理されており、ハワイのユニークな植物相の研究や保護が行われている。また植物だけでなく、鳥、昆虫、川辺の生態系、気象、土壌、水文学など、様々な分野での研究の場、教育の場となっている。一般市民向けのセミナーやヨガなどのイベントも頻繁に行われている。 開園日と時間は、2017年5月現在、以下の通り。 月曜~金曜:午前8時~午後4時土曜:午前9時~午後3時休園日:日曜、州・国の祝日 トレイル概要 名前Lyon Arboretum場所オアフ島ホノルル(Honolulu)。McCully Shopping Centerから約7km駐車場ありトイレあり高低差約70m距離往復約2km時間往復2~3時間(トレイル入口まで行く時間は除く。筆者は頻繁に長い時間立ち止まって写真を撮ることが多いので、あくまでも目安) トレイル入口までの行き方 地図 車で行く場合(McCully Shopping Centerから) Kapiʻolani Blvd.を東(ダイヤモンドヘッド方面)に進む。University Ave.を左折。S King St.との交差点を直進。H1フリーウェイの下を通りすぎる。ハワイ大学を右手に通りすぎる。Oʻahu Ave.を道なりに右折(曲がり角はゆるやかで信号機はない)。E Mānoa Rd.を直進(信号機あり)。信号機がない5叉路で、Mānoa Rd.を右折。マーノア・フォールズ・トレイル(Mānoa Falls Trail)の駐車場を右手に通り過ぎる。鬱蒼とした森のなかを、Mānoa Rd.の終点まで進む。マーノア・フォールズ・トレイルの入り口手前を左折。Mānoa Rd.の終点に、ライアン樹木園(Lyon Arboretum)の駐車場がある。 バスで行く場合(アラモアナセンターから) 山側(Kona St.)のバス停からマーノア方面行きの5番バスに乗り、Mānoa Rd. + Kumuone St.で下車(乗車時間約30分)。バス停からライアン樹木園まで徒歩約20分。 まずは管理事務所へ 駐車場から奥に進むと、樹木園の管理事務所がある。ここで入園者全員の名前を記入する。入園料は定められていないが、寄付箱があり、一人5ドルの寄付が求められている。管理事務所では、樹木園やトレイルの地図が掲載されたパンフレットや、野鳥のチェックリストなどをもらうことができる。なお、敷地内にレストランやカフェはないが、ギフトショップで飲み物やスナックは販売されている。 トレイルのスタート地点は、駐車場の入り口近く(管理事務所の反対側)にある。敷地内はよく整備されており、標識も点在しているので、道に迷うことはあまりないだろう。 また、トレイルから外れたエリアにも様々な植物が植えてあり、種名、科名、学名などが記されたプレートがそれぞれに設置されているので、植物見学に適している。 コキオ(kokiʻo)と呼ばれる、ハワイ固有のハイビスカス 例えば、Native Hawaiian Plant Garden(ハワイ在来植物の庭)では、コア、オーヒア・レフア、ハイビスカスなどのハワイ在来の植物が植えられており、Hawaiian Ethnobotanical Garden(ハワイの民族植物学の庭)では、オヘ(南太平洋原産の竹)、ウアラ(サツマイモ)、キー(ティ)など、古代ハワイ人が衣食住のための道具や材料として利用した植物が植えられている。 また、Great Lawnと呼ばれる芝生広場もあり、ここでピクニックを楽しむ地元の家族連れも多い。私が出かけた日は、男性がフライフィッシングのキャスティング練習をしていた。 メイントレイルとサイドトレイル メイントレイル 滝に向かうメイントレイル(本道)は、駐車場から北に伸びている。ほかにも、さまざまなサイドトレイルが本道から分かれている。サイドトレイルからは、Fern Valley(シダの谷)、Bromeliad Garden(アナナスの庭)、Inspiration Point(インスピレーション・ポイント)、Hawaiian Section(ハワイアン・セクション)などのエリアに行くことができる。 インスピレーション・ポイント アイフアラマ滝 メイントレイルの終点は、アイフアラマ滝(ʻAihualama Falls)という小さな滝である。滝がある川はアイフアラマ川(ʻAihualama Stream)で、ハワイ大学東側やアラワイのゴルフコース西側を通ってアラワイ運河に注ぐマーノア川(Mānoa Stream)の支流である。 アイフアラマ滝 滝の近くでは、チャイニーズグラウンドオーキッド (Chinese ground orchid)が綺麗な花をつけていた(ページトップの写真)。中国やオーストラリアなどが原産のランで、ハワイでは外来種としてカウアイ島、オアフ島、ラーナイ島、ハワイ島で自生している。 滝を楽しんだあと、来た道を戻った。 写真はすべて筆者による撮影 ※この記事は、筆者の主観に基づいたハイキング日記であり、読者の皆様を安全なハイキングへと導くトレイルガイドではありません。この記事を参考にして実際にトレイルに行かれる場合は、必ず「ハワイでハイキング:はじめに」をお読みください。

ハワイでハイキング:プウ・ピア(オアフ島)

プウ・ピア・トレイル(ホノルル市)
マーノアの小さな丘 東京からハワイに遊びに来ていた友人を連れて、マーノア・バレー(Mānoa Valley)の奥に小高く盛りあがった、プウ・ピア(Puʻu Pia)という小さな丘に登った。 ハワイ語でプウ(puʻu)は、丘という意味。ピア(pia)は、タシロイモというヤマノイモの一種のこと(学名:Tacca leontopetaloides)。ピアは、古代ポリネシア人がハワイに持ち込んだ有用植物のひとつで、ハワイの伝統的なプディング、ハウピアの材料として知られる。つまりプウ・ピアは「タシロイモ丘」という意味である。昔はこの丘にタシロイモがたくさん生えていたのだろうか。 トレイル概要 名前Puʻu Pia場所オアフ島ホノルル(Honolulu)。McCully Shopping Centerから約6km駐車場路上駐車トイレなし高低差約150m距離往復約3.2km時間2~3時間(トレイル入口まで行く時間は除く。筆者は頻繁に長い時間立ち止まって写真を撮ることが多いので、あくまでも目安) トレイル入口までの行き方 地図 車で行く場合(McCully Shopping Centerから) Kapiʻolani Blvd.を東(ダイヤモンドヘッド方面)に進む。University Ave.を左折。S King St.との交差点を直進。H1フリーウェイの下を通りすぎる。ハワイ大学を右手に通りすぎる。Oʻahu Ave.を道なりに右折(曲がり角はゆるやかで信号機はない)。すぐにE Mānoa Rd.を右折(信号機あり)。Mānoa Marketplaceを右手に通りすぎる。Akāka Pl.とのY字路を右(E Mānoa Rd.)に進む。Alani Dr.を左折。道が右に直角にカーブしWoodlawn Dr.になる付近に路上駐車する。 バスで行く場合(アラモアナセンターから) マーノア方面行きの6番バスに乗り、Alani Dr.で下車。バス停番号:783。バス停からトレイルの入り口はすぐ近い。 ハイキング開始 プウ・ピア・トレイル入口付近 11時30分にハイキングをスタートした。曇り時々雨。 Woodlawn Dr.の右カーブの手前に、Nā Ala Heleの茶色に黄色い文字の標識がある。Nā Ala Heleは、ハワイ州のトレイルを管理している組織だ。ここから先のAlani Dr.は1車線になり、私道のような雰囲気だが、ここを通り終点まで進む。最後の民家をすぎると、トレイルの入り口がある。 舗装道路が終わると、砂利道になり、やがて土の地面になる。すぐに標識があり、右に曲がる広いトレイルがある。このトレイルはコロワル・トレイル(Kolowalu Trail)といい、ワアヒラ・リッジ(Waʻahila Ridge)へと登る道である。我々はプウ・ピアに登るので、まっすぐ進む。 暗い森の中で、1羽のアカハラシキチョウが出迎えてくれた。トレイルまで出てきたので間近で見ることができた。この日観察できた野鳥は、この1羽だけだった。長い尾を持つアジア原産の鳴禽で、黒い体にオレンジ色の腹が目立つ。さえずりがとても美しい。 関連記事 アカハラシキチョウ アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑 マーノアは今日も雨だった 木の根と岩がむきでた道は、緩やかな上り坂。やがて雨が降ってきた。前回このトレイルに来たときも雨だった。マーノアは雨が多い。ここでのハイキングは、いつもある程度の雨は想定しておかなければならない。雨具はマストアイテムだ。たとえハイキング時に晴れていても、地面はぬかるんでいたり水たまりがあることが多い。 プウ・ピアの頂上からの眺め 頂上に近づくにつれ、ストロベリーグアバが目立ち始める。40分ほどで頂上に到着した。頂上には、背もたれのない細いベンチがひとつ設置してある。手前の木々が生い茂っていて景色はあまり見えないが、靴を脱いでベンチの上に立てば、マーノアバレー、その奥にワイキキのビル群、そして一番奥に海が見えた。幸い、頂上では雨が止み、晴れ間がのぞいた。 マーノア・バレーとコアの木 マーノアバレーの奥側の景色は、ここより少し手前の開けた場所のほうがよく見える。手前にはコアの木が生えている。マウンテン・ナウパカもみられたが、花は咲いていなかった。どちらとも、ハワイにしか生息していない固有種だ。耳をすますと、マーノア・バレーの奥のほうで滝が落ちる音が聞こえる。これは、ハイキングコースとして家族連れにも人気があるマーノア・フォールズ(Mānoa Falls)の滝の音と思われる。 関連記事 コア アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑 関連記事 マウンテン・ナウパカ アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑 帰りは来た道を下るが、また雨が降り出した。今度は本降りだ。特に下り道は滑りやすいので、足元に注意しながら下った。ハイキング後、アロハタワー・マーケットプレイスのゴードン・ビアッシュ(Gordon Biersch)で遅めのランチをとった。マーノアからほんの数キロしか離れていないにもかかわらず、アロハタワーやワイキキは、いつものように快晴だった。ついさっきまでマーノアで雨でずぶ濡れになっていたのが嘘のようだった。 写真はすべて筆者による撮影 ※この記事は、筆者の主観に基づいたハイキング日記であり、読者の皆様を安全なハイキングへと導くトレイルガイドではありません。この記事を参考にして実際にトレイルに行かれる場合は、必ず「ハワイでハイキング:はじめに」をお読みください。

ハワイでハイキング:はじめに

ワアヒラ・リッジ
エコツアーのすすめ バードウォッチングのためにハイキングをすることが多いので、私が出かけたハワイのハイキングトレイルを、これから当ブログで紹介していこうと思っています。しかし、まず最初に申し上げておきたいのは、当ブログで紹介するトレイルは、読者の皆様にとって必ずしも安全なトレイルではないということです。 当ブログのハイキングに関するすべての記事は、あくまでもアマチュアハイカーである私のハイキング日記であって、読者の皆様を安全なハイキングへと導くトレイルガイドではありません。当ブログで紹介されたトレイルに実際に出かけられる際には、必ず本などで十分に調べたうえ、自己責任でお出かけください。 たとえどんな簡単なハイキングコースでも、相手は自然です。そして、忘れてはならないのは、ハワイは外国であるということ。ビギナーや旅行者で、ハワイの地理や英語、現地のマナーなどにすこしでも不安があるかたは、まずはエコツアーに参加されることをお勧めします。エコツアーでは、ハワイに精通したプロのガイドによって、ハワイの自然や文化についての深い知識が得られるだけでなく、まずなによりも、安全に、自然に優しいハイキングを楽しむことができるからです。 山や森に入る心構え 私たち人間が山や森に入るということは、そこに暮らす野生の動植物たちの世界に「部外者」として訪れることだと私は考えています。山は本来、畏敬の気持ちをもって遠くから仰ぎ眺めるものであって、普段平地で暮らす者がやたらと足を踏み入れないというのが、古来から人間としての素直な態度であるとも思います。山や森は危険に満ち溢れた場所です。少なくとも、自然への畏敬の念を欠いた軽い気持ちや娯楽感覚では、山や森に近づくべきではありません。 しかし、矛盾しますが、実際に山や森に入ることで、自然はたくさんの有意義なことを教えてくれますし、実際に山や森に入らないとできないディープな体験もあります。山や森に入る場合は、想像もつかないようなリスクが誰の身にも起こりうることを認識し、覚悟し、そして自然への愛と畏敬と謙虚な気持ちを常に抱いて、ハイキングを楽しんでいただきたいと思います。 最新情報をチェック トレイルのコンディションは日々変わります。当サイトで紹介したハイキングコースの情報が古くなっていることもあるでしょう。トレイルが通る土地の持ち主が、その土地への侵入を禁止することもあれば、事故や崖崩れなどによってトレイルそのものが閉鎖される場合もあります。また、新しい建物ができてトレイルのコースが変わっていることも考えられますし、風化や植物の繁茂などが原因で、標識がなくなっていたり隠れて見えなくなっていることもあるでしょう。 当サイトで紹介したトレイルに実際に出かけられる場合は、記事の内容をそのまま頼りにしないで、ご自身の常識に基づいた判断で行動してください。そして、ハイキングに出かける前には、必ずトレイルや天候の最新情報をチェックしてください。 Nā Ala Hele(ハワイ州のトレイル管理プログラム) https://hawaiitrails.org National Weather Service http://www.weather.gov 知人や家族に計画を知らせて、2人以上で出かける ハイキングに行くトレイルの名前、場所、出発時刻、帰りの予定時刻を、出発前に知人や家族に知らせておきましょう。また、2人以上で出かけることが、一般的な常識とされています。 駐車マナーを守る トレイルによっては、駐車場がなく、住宅地に路上駐車をする必要があることも多くあります。路上駐車をするときは、必ず道路標識に従い、近隣住民の迷惑にならないようにしてください。住宅地で大きな声で騒いだりゴミを捨てたりしないようにしましょう。 貴重品は常に持ち歩く 治安のいい日本と違って、鍵をかけた車の中だからといって安心はできません。財布などの貴重品は車内に置かず、必ず荷物に入れて常に持ち歩くようにしましょう。 靴についた土などを落として森に入る ハワイの森には、在来の動植物が多く生息しています。これらの在来種は、外来種の侵略に脆いものが多く、在来植物がいつの間にか外来植物に駆逐されてしまうことも珍しくありません。他の土地で履いた靴には、土と一緒に外来植物の種子が付いている可能性があります。森に入る前に靴についた土をよく落とすことは、外来植物の移入と拡散を少しでも防ぐことになります。トレイルの入り口に、靴の汚れを落とすためのブラシが設置されている場所もあります。 標識に従う カネアロレ・トレイルとマウナラハ・トレイルの交差点にある標識と掲示板(ホノルル市マキキ地区) トレイルに設置してある標識や掲示板の指示には必ず従いましょう。標識に従わなかった結果トラブルが発生しても、「英語だからわからなかった」では通用しません。 常にトレイルを歩く ハワイの森は茂みが深い場合が多く、想像以上に簡単に道に迷ってしまいます。また、崖や大きな穴が、シダなどの茂みに覆われて隠れていることも珍しくありません。必ず整備されたトレイルのみを歩くようにしましょう。 川や湖沼の水を飲まない ハワイの川や湖の水を飲むと、レプトスピラ症(Leptospirosis)に感染する恐れがあります。主に熱帯や亜熱帯で流行する感染症です。病原株は淡水や泥中で長い期間生きることができ、人の目、鼻、口、傷口などから入ってきます。レプトスピラ症の感染を防ぐためには、第一に川や湖沼の水を飲まないことですが、川沿いのハイキングでは長ズボンをはくこと、そしてたとえ水が澄んでいても川や滝で泳がないことで感染するリスクを下げることができると言われています。 自身のコンディションと天候を知り、無理をしない トレイルの安全度や難易度は、ハイカー自身のコンディション、そして天候状態との相対関係にあります。例えば、地面が乾いている晴れの日の、完全装備で体調万全のAさんにとっては安全なトレイルであっても、雨で地面がぬかるんでいる日の、装備が不十分で風邪気味のBさんにとっては、危ないトレイルになりえます。自身の装備、体力、健康状態、年齢、経験の有無、そして天候をよくふまえて、決して無理をしないようにしましょう。 救助が必要な緊急事態の場合 もし道に迷ったり、極度な悪天候に見舞われたり、日没までに下山できなくなってしまったり、怪我をして動けなくなったり、体調が悪くなったりした場合には、すぐに911番に電話をし、レスキューを依頼します。トレイルの名前と位置と、何が起きたのかを説明します。「Japanese operator, please.」といえば日本語ができるオペレーターに繋げてもらえるという話も聞いたことがありますが、しかし、まずこのくらいの英語ができるメンバーが一人もいないのなら、そもそも自分たちだけでハワイの山に入るべきではないと思います。英語が話せる経験豊富なハイカーに同行してもらうか、エコツアーに参加されることをお勧めします。 持っていくもの 以下は、オアフ島内のビギナー向けの軽いハイキング(往復2~4時間程度)に行くときの、私の装備の例です。半日以上の長いハイキングや、峻険な山を登る場合、亜高山帯や高山帯に入る場合などは、当然装備はまったく異なります。個人差もありますので、あくまで参考としてください。 靴 多くのビギナー向けトレイルは、ひも付きの運動靴で大丈夫ですが、トレッキングブーツがあればなおよいでしょう。ビーチサンダルで山のトレイルを歩くローカルの人たちをよくみかけますが、お勧めできません。また、マーノアなどの雨が多い場所では、晴れていても地面が泥でぬかるんでいたり、水たまりの上を歩かなければいけないことも珍しくありません。その場合、靴は泥まみれになること必至なので、新品の靴や大切な靴は履かない方がいいかもしれません。 服 私は通常、上は半袖のTシャツに、下は動きやすい長ズボンをはきます。デニム生地のジーンズは不向きです。 飲料水 熱帯のハワイでは、冬でも日光が強く降り注ぎます。脱水症状にならないように注意が必要です。必要な水の量は個人差がありますが、どんなに簡単なハイキングでも最低1人1リットルの飲料水はあったほうがよいと一般的にはいわれています。 虫除けスプレー マーノアやタンタラスなどの標高が低い森では、お腹を空かせた蚊の大群が待ち構えています。 ゴミ袋 ハワイのほとんどのトレイルにゴミ箱はありません。あるとしても入り口のみです。ハイキングで生じた全てのゴミ(弁当の食べ残し、食べ終えたリンゴの芯やオレンジの皮なども含む)は、きちんと持ち帰りましょう。 その他 タオル、携帯電話、帽子、雨具、傘、食料、日焼け止め、サングラス、腕時計、救急用品、ポケットティッシュ、呼び笛、地図、ハイキングガイドブック、着替えなど。 写真はすべて筆者による撮影

第39回プリンスロット・フラフェスティバル

モアナルアガーデンのモンキーポッド
王子を讃えるフラの祭典 夏真っ盛りの7月、私がハワイで毎年楽しみにしているイベントがある。ホノルル市内のモアナルアガーデンで開催される、プリンスロット・フラフェスティバル(Prince Lot Hula Festival)というフラの祭典だ。 まず、フラについて。いわゆるフラダンスのことだが、「フラ(hula)」がそもそも「踊り」という意味のハワイ語なので、フラダンスは「踊り踊り」という重言になる。このブログでは、日本でも「フラ」で一般に定着することを期待して、ハワイでの正しい言い方である「フラ」で統一する。 プリンスロットは、「ロット王子」という意味。ハワイの王朝時代に実在したロット・カプアーイヴァ(Lot Kapuāiwa、1830–1872)のことで、1862年より国王カメハメハ5世になる人物である。一時は禁止されていたフラの復活に尽力した人として知られる。モアナルアは、プリンスロットが気に入っていた場所だったそうで、かの地で夏に過ごすためのコテージも建てた。プリンスロットは、モアナルアでよくパーイナ(pāʻina、夕食会)を開き、客人をフラとメレ(音楽)でもてなしたという。コテージは、その後何度か移築され、現在はモアナルアガーデン内にある。 そんなプリンスロットの功績を讃え、彼にゆかりのあるモアナルアの地で、彼の名を冠したフラの祭典『プリンスロット・フラフェスティバル』が、1978年に始まった。以来、非営利団体モアナルアガーデン財団(Moanalua Gardens Foundation)によって毎年開かれている。 2014年までは、7月の第3土曜日に開催されていたが、2015年から土曜と日曜の2日間行われるようになった。私は、2006年に友人が出場したのを観に行って以来、予定が合うかぎり毎年観に行っている。今年は7月16日と17日に開催され、2日間で20のハーラウ(hālau。フラの一座、学校)が出演した。また今年は、2日目の最初にライアテア・ヘルム(Raiatea Helm)のコンサートもあったが、私は残念ながら今年は2日目には行くことができなかった。 競技会ではない ハワイにはたくさんフラの祭典や大会がある。毎年4月にハワイ島のヒロで開催される『メリーモナーク・フラフェスティバル』は、中でも最大のものだ。それら大きなイベントの多くは、踊りの美しさなどを競う、いわゆる競技会である。 プリンスロット・フラフェスティバルの特徴のひとつは、競技会ではないということ。つまり、踊りを競うのではなくて、ハワイの文化と伝統を披露して、みんなでシェアするという大会なのである。プリンスロット・フラフェスティバルは、競技会の形式をとらないフラの大会としては、ハワイ最大のものである。 そういうこともあってか、出演者も観客も、比較的リラックスした和やかな雰囲気のなかでフラが披露される。観客の前で踊るのは今大会が初めてというダンサーも少なくない。 「彼女たちは、今日がデビューなんです!」 などとクム(先生)が紹介すると、観客からは大きな拍手が起きる。そんな温かい雰囲気のフラフェスティバルだ。 だからといって、内容が生ぬるいわけではない。厳かなカヒコ(kahiko、古典フラ)も優雅なアウアナ(ʻauana、現代フラ)も、みんな真剣そのもの。メレ(音楽)だってほとんどが生バンドによるクオリティの高いライブ演奏だ。衣装もレイも、ため息が出るほど美しい。1日中観ていても飽きない。 『フラガールとイリマ』| イラスト:崎津 鮠太郎 マリア・カウ賞 1日目、ハーラウによるフラが始まる前に、モアナルアガーデン財団によるマリア・カウ賞(Malia Kau Award)の授賞式がある。2014年に始まった賞で、今年が3回目。長年にわたるハワイの伝統文化の保存とフラへの貢献が讃えられ、毎年2人のクム・フラ(kumu hula、フラの先生)が受賞する。グラミー賞でいう特別功労賞生涯業績賞のようなもの。今年は、コリン・アイウ氏(Coline Aiu)とキモ・ケアウラナ氏(Kimo Keaulana)が受賞した。 「この木なんの木」がある場所 会場のモアナルアガーデンは、テレビCMでおなじみの「この木なんの木気になる木」があることでも知られる公園である。日本人には有名なあの巨木は、モンキーポッドという。熱帯アメリカ原産のマメ科の高木で、ハワイには1847年に移入された。CMの映像でもわかるように、モンキーポッドは、大きな傘を広げたように枝が伸びて広い木陰を作る。 巨大なモンキーポッドの木陰で行われるプリンスロット・フラフェスティバル モアナルアガーデンには、「この木なんの木」の他にもモンキーポッドの大樹が何本もあり、プリンスロット・フラフェスティバルは、そのモンキーポッドの木々の木陰で行われる。フラを鑑賞するには絶好のロケーションだ。観客はそれぞれ椅子や敷物を持ってきて、ゆったりとピクニック気分で木陰の涼しい風に吹かれながらフラを楽しむことができる。 パー・フラ(フラのマウンド) 会場の前方中央に、パー・フラ(pā hula)と呼ばれる、フラを踊るための広いマウンドがある。パー・フラは、古代ハワイのモアナルアにたくさんあったという。プリンスロット・フラフェスティバルのパー・フラは、1980年に作られたもので、カマイプウパア(Kama‘ipu‘upa‘a)と名付けれてている。 パー・フラはきれいに芝で覆われていて、その背後は、キー(ティ)の葉が生い茂っている。頭上は天を覆い尽くすモンキーポッドの枝々と葉っぱ。そんな緑一色の景色のなか、色とりどりのダンサーがマウンドにあがり、フラを披露する。まことに絵になる。 最後は会場全員で『ハワイ・アロハ』を合唱 2日目、すべてのハーラウの演技が終わると、最後に観客全員が立ち上がり、みんなで『ハワイ・アロハ』を歌う。隣の人と手をつないで歌う。親子も、恋人たちも、老夫婦も、手をつないでみんな歌う。会場が大きなアロハで包み込まれる。このときはいつも、ハワイで暮らしていてよかったと心から思う。 ——フラを観るのはもちろん楽しみなのだが、私がプリンスロット・フラフェスティバルに毎年足を運ぶ理由は、もしかしたら、モアナルアガーデンという素敵な場所で『ハワイ・アロハ』をみんなで歌うときの、あのなんともいえないピースフルな雰囲気を味わいたいからなのかもしれない。 【追記】2017年以降、プリンスロット・フラフェスティバルはモアナルアガーデンではなくホノルルのイオラニ宮殿で開催されるようになりました。 写真はすべて筆者による撮影

ボブ・ディランのコンサート

初めてのボブ・ディラン 私は、18歳のときから今にいたるまでずっとボブ・ディランの大ファンである。このことは「エルヴィス、ビートルズ、そしてボブ・ディラン」で詳しく書いた。ボブ・ディランのコンサートには、これまで3度行ったことがある。1度目は、私がまだ日本にいた2001年、福岡でのコンサートだった。 私は当時23歳、ボブは60歳の誕生日の約2ヶ月前だった。会場はサンパレス福岡。私と同じ時期からボブ・ディランの大ファンになった母と、大学の音楽サークルの後輩と3人で熊本から観に行った。会場は椅子のある大きなコンサートホールで、我々の席はホールの真ん中あたりだった。英語のMCで紹介され、ボブ・ディランが登場。観客からは大きな拍手と歓声。私も母も、ファンになって5年目で初めての生ボブだ。 1曲目は軽快なブルーグラスの曲。聴いたことがなかったが、後で調べると「Hallelujah, I’m Ready to Go」という曲で、ボブのオリジナル曲ではない。ボブはこの曲を、1999年から2002年にかけてのコンサートで合計37回演奏したそうだ。いきなり知らない曲から始まったので、やや拍子抜けしたのは否めない。しかし今思えば、この時期しか聴けない珍しい曲を聴くことができてよかったということだ。 至福のミスター・タンバリン・マン 1曲目が終わり、すぐに2曲目のイントロに入るが、また何の曲か見当もつかない。しかしこの私の不安は、ボブが歌いだした瞬間、「ワアーッ!」という観客の歓声と拍手とともに消えた。私が、ボブ・ディランに限らず今まで出会ったすべての曲の中で最も好きな曲、「Mr. Tambourine Man(ミスター・タンバリン・マン)」だった。 私も母も絶叫に近い声をあげて喜んだ。 軽やかでメロディアスなオリジナルバージョンとは異なり、重厚で、まるでお経でも唱えるように歌っていく。ボブによる長いギターソロもあり、素晴らしいの一言。あとで新聞で知ったことだが、今回の日本公演で「ミスター・タンバリン・マン」を初めて演奏したのがこの日だったらしい。ラッキーだった。 それにしても、なんという大胆なアレンジだろう。以後の曲もそうだが、イントロだけではなんの曲かわからないものが多いのだ。そして、この時期のボブのライブパフォーマンスの特徴だが、ギターソロを積極的に弾いてくれるのも嬉しい。 往年の名曲たちを堪能 その後ボブは、「Desolation Row(廃墟の街)」、「Just Like a Woman(女の如く)」、「Masters of War(戦争の親玉)」など往年の名曲を次々と演奏していく。ハーモニカのソロでは大きな歓声が起こった。至福の時間だった。9曲目の「Don’t Think Twice, It’s All Right(くよくよするなよ)」は、特に素晴らしかった。軽快なリズムに乗せて、優しくささやくように歌っていた。この曲はイントロですぐにわかった。 アンコール前最後の曲の「Rainy Day Women #12 & 35(雨の日の女)」では、観客が立ち上がり、ステージ前に押し寄せた。我々も負けじと前に行った。母はこのときに何度もボブと目が合ったらしい。 最高潮でフィナーレへ アンコールで再登場後2曲目は、私がボブにはまったきっかけになった曲、「Like a Rolling Stone」だった。震えるほど感動した。そして最後の曲は、フォーク時代の代表曲「Blowin’ in the Wind(風に吹かれて)」だった。私はこの2曲のライブバージョンといえば、ライブアルバム「Before the Flood」に収録されているバージョンが最も好きだが、生で聴いたこの日の「Like a Rolling Stone」と「Blowin’ in the Wind」は、また格別だった。 2度目のボブのコンサートは、2010年11月のニューヨーク、そして3度目は2014年4月のホノルルだ。いずれも素晴らしいパフォーマンスだった。