崎津 鮠太郎

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ハワイの地名:その他の地名

ダイヤモンドヘッドから見たワイキキ
ハワイの地名といえば…… 前回、前々回と、鳥にちなんだハワイの地名を調べてみたが、ハレイヴァなどの一部を地名を除いては一般的に知られていないものが多かった。今回は、鳥に関係なくもっとよく知られたハワイの地名をいくつか紹介したい。 ワイキキ、アラ・モアナ、カイルア、ラニカイ、ハナウマ——ハワイの地名といえばまずこれらを思い浮かべる人が多いだろう。これらの地名は、もちろんすべてハワイ語である。 ハワイ Hawaiʻi まずそもそも、ハワイとはどういう意味だろうか? ハワイは、諸島全体の名前であり、通称「ビッグアイランド」と呼ばれる、最大の島の名前でもある。正確な発音は「ハヴァイイ」であるが、すでにあまりにも広く知られている名前なので、ここでは通例通り「ハワイ」と表記する。この名は、ニュージーランドやマルケサス諸島北部(ハヴァイキ、Havaiki)、クック諸島(アヴァイキ、ʻAvaiki)、サモア(サヴァイイ、Savaiʻi)など、ポリネシアはでいくつかみられる。これらの地域では共通して「祖国」もしくは「黄泉(よみ)の国」の名前を指す言葉であるが、ハワイにはそういう意味はない。しかし語源が共通した言葉である可能性は高いであろう。また、ハワイの語源はハワイロア(Hawaiʻiloa)という人物の名前に由来するとも言われている。ハワイロアは、彼の家族と8人の航海員とともに最初にハワイに住み着いたとされる伝説上の人物である。 ハワイ島マウナ・ケアの夕日 以上のように、ハワイの語源は諸説あるが、そのほかの有名な地名は意味や由来が比較的わかりやすい。 ワイキキ Waikīkī ハワイ観光の中心地ワイキキは、「噴き出す水」という意味である。正確には「ワイキーキー」と伸ばして発音する。ワイキキ一帯は昔は湿地であり、アラワイ運河ができる以前はマキキ、パーロロ、マーノアから流れる川がワイキキを通って海に注いでいたという。 「噴き出す水」という意味があるワイキキ アラ・モアナ Ala Moana ハワイ最大のショッピングセンターがある、観光客にもおなじみの地名アラ・モアナは、直訳すると「海道」となる。 アラ・モアナを海側から望む カイルア Kailua オアフ島のウインドワードに位置する、お洒落な町として観光客にも人気があるカイルアは、「二つの海」という意味。ハワイ島のコナ、マウイ島のパーイアにも同じ名前の地名がある。 ラニカイ Lanikai そのカイルアにあるラニカイ地区は、以前はカオーハオ(Kaʻōhao)と呼ばれていた。1924年から開発が始まり、現在のラニカイに改名された。「天国の(ような)海」という意味だが、英語の「heavenly sea」を直訳してハワイ語にしたものと思われる。普通ハワイ語では修飾語は名詞の後にくるから、本来なら「カイラニ(Kailani)」とすべきところだろう。 カーネオヘ Kāneʻohe カイルアの西隣の町カーネオヘは、「竹男」という意味。昔この場所に住んでいた乱暴な男の妻が、夫を「竹(ohe)で作ったナイフのような男だ」と揶揄したという話が地名の由来だという。 関連記事 オヘ(バンブー) アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑 ハナウマ Hanauma 穏やかな湾内でのスノーケリングで人気があるハナウマは、「カーブした湾」や「腕相撲湾」などの意味が考えられるが、弧を描くような湾の地形から付けられた名前と考えるのがもっとも自然かと思える。なお、ハナ(hana)は湾という意味なので、ハナウマ湾や、ハナウマ・ベイというのは意味が重複していることになる。フラダンスが「フラ(=踊り)ダンス(=踊り)」となってしまうのと同じである。 穏やかなビーチが人気のハナウマは、「カーブした湾」という意味 以上、ハワイの有名な地名を紹介した。ハワイの地名は、日本やアメリカ本土と比べるとある程度は地名の意味や由来がわかっている。ハワイの行く先々で地名の意味を調べ、なぜその地名がついたのかさらに調べたり想像を膨らませたりするのも、ハワイの楽しみかたのひとつだと思う。 写真はすべて筆者による撮影 参考文献 Mary Kawena Pukui, Samuel H. Elbert『Hawaiian Dictionary (Revised and enlarged edition)』University of Hawaiʻi Press(1986年) Mary Kawena Pukui, Samuel H. Elbert, Esther T. Mookini『Place Names of Hawaii (Revised and expanded edition)』University of Hawaiʻi Press(1974年)

ハワイの地名:鳥名がつく地名

イヴァ(オオグンカンドリ)
前回の記事では、ハワイ語で鳥という意味の「manu」がつく地名を紹介した。今回は、いろいろな鳥の名前がつく地名を探してみる。地名というが、前回同様、山や川などの名前も含めて紹介する。 アエオ ʻAeʻo(セイタカシギ)の地名 アエオ(クロエリセイタカシギ) ククルアエオ Kukuluaeʻo ホノルルのケワロ港(Kewalo Basin)に面していた区画の名前。ククルアエオは、アエオの別名。現在の町の姿からは想像しがたいが、昔は沼地で、塩田や魚の養殖池などがあったそうだ。当然、アエオもたくさんすんでいたであろう。 アラエ ʻAlae(バン)の地名 アラエ・ウラ(バン) アラエ ʻAlae ハワイ島のホノムー(Honomū)と、マウイ島のクラ(Kula)にある地名。また、ハワイ島のキーラウエア・クレーター(Kīlauea Crater)近くにあるクレーターや、モロカイ島にあるの山の名前にもある。 アラエ・イキ ʻAlae Iki マウイ島のキーパフル(Kīpahulu)近くにある地名。直訳すると「小鷭」 アラエ・ヌイ ʻAlae Nui アラエ・イキの近くにある地名。直訳すると「大鷭」 アラエロア ʻAlaeloa マウイ島のホノルア(Honolua)にある地名。直訳すると「遠鷭」 アラエロア・ヌイ ʻAlaeloa Nui マウイ島のホノルア(Honolua)にある地名。直訳すると「遠小鷭」 ナーアラエ Nāʻalae マウイ島のプウオカリ(Puʻuokali)にある峡谷の名前。「nā」は結びつく名詞が複数の場合に使われる冠詞で、英語では通常「the」と訳される。 ワイアラエ Waiʻalae ホノルルのウィルへルミナ・ライズ(Wilhelmina Rise)とアーイナ・ハイナ(ʻĀina Haina)の間に位置する地区の名前。直訳すると「鷭水」となり、この場所の湧水にちなんだ名前だと伝えられている。ワイアラエのすぐ近くにあるダイヤモンドヘッドにも昔はバンがいたというから、ワイアラエにも昔は水辺があって、たくさんのバンがすんでいたのだろう。今の町並からは全く想像できない。 余談だが、カーハラ(Kāhala)とカイムキー(Kaimukī)を東西に走るその名もずばりワイアラエ通りに、「Mud Hen Water」という雰囲気のいいレストランがある。このMud Henとはバンのことで、つまり店の名前はワイアラエを英語にしたものである。 カイムキーのワイアラエ通りにあるレストラン Mud Hen Water は、ワイアラエを英語に直訳した名前である。 またワイアラエは、カウアイ島のワイメア(Waimea)にある川、滝、山の名前にもある。 アララー ʻAlalā(カラス)の地名 プウアララー Puʻuʻalalā ニイハウ島北東部にある丘の名前。標高64メートル。直訳すると「烏丘」 ワイアカアララー Waiakaʻalalā ハワイ島のカウー(Kaʻū)にある湧水の名前。直訳すると「烏による水」となる。湧水は、1907年の溶岩流のあとカラスによって見つけられたと伝えられている。 イヴァ ʻIwa(グンカンドリ)の地名 イヴァ(オオグンカンドリ) カイヴァ Kaʻiwa カウアイ島のハナレイ(Hanalei)にある川や、オアフ島のラニカイ(Lanikai)にある尾根の名前。尾根からはオオグンカンドリが飛んでいる姿が頻繁に見られる。「ka」は冠詞で、英語では通常「the」と訳される。 ナーイヴァ Nāʻiwa モロカイ島のカウナカカイ(Kaunakakai)にある地名。「nā」も、「ka」と同じような冠詞だが、結びつく名詞が複数の場合には「nā」が使われる。 ハレイヴァ Haleʻiwa 観光客にも人気がある、オアフ島ノースショアにある町の名前。直訳すると「グンカンドリの家」 イオ ʻIo(タカ)の地名 イオ(ハワイノスリ) プウイオ Puʻuʻio マウイ島にある丘の名前。標高866メートル。直訳すると「鷹丘」。イオは現在ハワイ島にしか生息していないが、化石から昔は他の島にも住んでいたことがわかっている。 イオラニ ʻIolani ハワイ王室の宮殿の名前。地名ではないが、有名なので紹介しておく。ラニ(lani)には「王室の」とか「高貴な」などの意味がある。宮殿については他のたくさんのウェブサイトやガイドブックに詳しく書いてあるので、興味がある方はそれらを参考にしてほしい。 ウアウ ʻUaʻu(ミズナギドリ)の地名 ウアウ・カニ(オナガミズナギドリ) プウウアウ Puʻuʻuaʻu オアフ島のアイエアにある丘の名前。標高505m。直訳すると「ミズナギドリ丘」 ウーリリ ʻŪlili(メリケンキアシシギ)の地名 ウーリリ(メリケンキアシシギ) ナイアカウーリリ Naʻiakaʻūlili ニイハウ島にある湧水の名前。「ウーリリが探した」という意味。この湧水がウーリリよって発見されたという言い伝えに由来するそうだ。 オーマオ Ōmaʻo(ツグミ)の地名 オーマオ(ハワイツグミ) オーマオピオ Ōmaʻopio マウイ島のマーケナ(Mākena)にある地名。直訳すると「さえずる鶫」 コアエ Koaʻe(ネッタイチョウ)の地名 コアエ・ケア(シラオネッタイチョウ) コアエ Koaʻe ハワイ島のマクウ(Makuʻu)にある地名。 コアエケア Koaʻekea マウイ島ハーナ(Hāna)にある地名。ハワイ島ハーマークア(Hāmākua)にある崖の名前にもある。コアエケアとは、シラオネッタイチョウのこと。ケア(kea)は白という意味。その名の通り、尾羽が白い。尾羽が赤いアカオネッタイチョウもいるが、こちらはコアエウラと呼ばれる。ウラ(ʻula)は赤という意味。 パリコアエ Palikoaʻe ニイハウ島の北東部にある地名。直訳すると「ネッタイチョウ崖」 プウコアエ Puʻukoaʻe モロカイ島、マウイ島、ハワイ島にそれぞれある丘や、カホオラヴェ島の南にある小島の名前。直訳すると「ネッタイチョウ丘」 レレコアエ Lelekoaʻe モロカイ島北部の地名。直訳すると「ネッタイチョウの戦い」 コーレア Kōlea(チドリ)の地名 コーレア(ムナグロ) アカニコーレア Akanikōlea ハワイ島のキーラウエア・クレーター(Kīlauea Crater)近くにある地名。直訳すると「千鳥鳴き」 コーレアリイリイ Kōlealiʻiliʻi オアフ島のワイアナエ・バレー(Waiʻanae Valley)にある丘の名前。標高382メートル。直訳すると「小千鳥」 パパコーレア Papakōlea ハワイ島南部、アメリカ合衆国最南端のサウス・ポイント(Ka Lae)近くにある浜。グリーンサンドビーチとも呼ばれる。世界に4箇所しかないという珍しい緑色の砂で有名。また、オアフ島ホノルルのパウオア(Pauoa)にある、ネイティブハワイアンの住居コミュニティの名前としても知られる。直訳すると「千鳥平地」 コロア...

ハワイの地名:manu(鳥)がつく地名

ネーネー(ハワイガン)
ハワイの古い地名 鳥たちが古くより人との関わりが深いのは、日本もハワイも同じである。 日本には「鳥」がつく地名や、ツル、タカ、カモ、ウ、ハト、スズメなどの鳥に関連すると考えられる地名が数えきれないほどある。同じようにハワイの地名にも——山、谷、川、湾、滝などの名称も含めて——やはり鳥の名前がたくさん出てくる。 日本の場合、漢字が当て字であったり、縁起のよい字や雅びた字に変えられていたりして、たとえ地名に鳥の名前が入っていても、それが必ずしも鳥に由来するわけではない。鳥にちなんだものに限らず、日本の古い地名の由来の多くは、すでに歴史の彼方に消えてしまったといえるだろう。 一方、太平洋の真ん中に浮かぶハワイ諸島の古い地名は、他言語の影響を受けていないうえ、ハワイ語が音声学的に単純な言語であることもあり、ある程度は由来がわかっている。ハワイで暮らす人々の間では、地名の意味や由来が比較的よく認知されている。 そんなハワイで、鳥に関連する地名にはどういうものがあるだろうか。まずは、ずばり「鳥」がつく地名を探してみる。鳥はハワイ語で「manu」という。 アーフイマヌ ʻĀhuimanu オアフ島カーネオヘ(Kāneʻohe)にある住宅地の名前。近くには平等院がある。直訳すると「鳥群」。近くにその名も「鳥島」のモクマヌ(Mokumanu)という小島があることからもわかるように、今日でもカツオドリなどの海鳥が多く生息する地域である。ちなみに、この町の通りの多くは、フイ・イオ(Hui ʻIo)、フイ・イヴァ(Hui ʻIwa)、フイ・ウーリリ(Hui ʻŪlili)、フイ・アキキキ(Hui ʻAkikiki)、フイ・アーケパ(Hui ʻĀkepa)のように、Hui(群れ)+鳥の名前が付けられている。 アーリアマヌ Āliamanu ホノルル市の西側にあるソルトレイク界隈の別名で、もともとは近くにあるクレーター(Āliamanu Crater)の名前。アーリア(ālia)には「塩で覆われた場所」や「塩辛い」などの意味がある。火山の女神ペレ(Pele)が、家族とともにこの地で暮らしていたことがあると伝えられている。伝承では、彼女らがこの地を離れるときに、ペレの妹のヒイアカ(Hiʻiaka)が飼っていた鳥が逃げ出し、他の鳥たちが集まってきたという。 カホールアマヌ Kahōluamanu カウアイ島ワイメア・バレーの最も高い崖の名前。「カ(ka)」は冠詞で、英語では通常「the」と訳される。「ホールア(hōlua)」とは、ハワイの伝統的なソリを使ったソリ遊びのこと。名前の由来が気になる。 ハレマヌ Halemanu カウアイ島のハレマヌ・ストリーム(Halemanu Stream)という川の名前。「ハレ(hale)」は家という意味。日本風の名前にするなら「鳥ノ巣川」といったところか。いかにも鳥たちが元気にさえずる川辺の風景を彷彿する。しかし、私は実際にこの川を何度かトレッキングで渡ったことがあるが、鳥の気配すら感じたことがない。カウアイ島の森の野鳥は、特に2010年頃から急速に減少しているように思うが、昔はこの渓流一帯にもエレパイオやハワイミツスイたちがたくさんすんでいたのだろう。カウアイ島の森に再び鳥たちが戻ってくる日は来るのだろうか。 マヌアヒ Manuahi ハワイ島コナのカウープーレフ(Kaʻūpūlehu)の古い地名や、カウアイ島の谷と川の名前、さらにモロカイ島北部の尾根の名前にもある。「アヒ(ahi)」は火という意味。ハワイの火の鳥伝説といえば、人間に火をもたらしたといわれるアラエ・ウラ(バン)があるが、なにか関係あるのだろうか。いつかそれぞれの場所に行って地勢や鳥相を見てみたいものである。 その他の「鳥」がつく地名 カフルオマヌ(Kahuluomanu、直訳「鳥の羽根」)、オアフ島。 カライアカマヌ(Kalaʻiakamanu、直訳「鳥がもたらした平和」)、モロカイ島。 ハアクラマヌ(Haʻakulamanu、直訳「鳥が集まる場所のような」)、ハワイ島。 カマヌ(Kamanu、山の名前。直訳「鳥」)、カウアイ島。 カマヌワイ(Kamanuwai、直訳「水鳥」)、オアフ島。 カヌクオカマヌ(Kanukuokamanu、直訳「鳥のくちばし」)、ハワイ島。 ケアーカマヌ(Keākamanu、丘の名前。直訳「鳥の雑音」)、マウイ島。 ルアマヌ(Luamanu、クレーターの名前。直訳「鳥穴」)、ハワイ島。 マヌホノホノ(Manuhonohono、丘の名前。直訳「臭い鳥」)、カウアイ島。 プウカマヌ(Puʻukamanu、丘の名前。直訳「鳥丘」)、カウアイ島。 プウマヌ(Puʻumanu、丘の名前。直訳「鳥丘」)、カウアイ島、ラーナイ島、ハワイ島。 ワイマヌ(Waimanu、直訳「鳥水」)、ハワイ島、カウアイ島、モロカイ島(滝の名前)。 以上、「鳥」がつく地名を探してみた。 カウアイ島、ラーナイ島、ハワイ島にそれぞれあるプウマヌ(鳥丘)には現在どんな鳥がすんでいるのか、いつの日かそれぞれ訪ねてみたいものだ。カライアカマヌ(鳥がもたらした平和)や、ケアーカマヌ(鳥の雑音)などは、なにかの伝承にもとづいた名前なのだろうか。由来が気になる。 ネーネー、アラエ、イヴァなどの鳥名がつく地名は、次の記事で紹介したい。 写真は筆者による撮影 参考文献 Mary Kawena Pukui, Samuel H. Elbert『Hawaiian Dictionary (Revised and enlarged edition)』University of Hawaiʻi Press(1986年)Mary Kawena Pukui, Samuel H. Elbert, Esther T. Mookini『Place Names of Hawaii (Revised and expanded edition)』University of Hawaiʻi Press(1974年)

ラハイナヌーン:太陽が真上にくる日(2024年日程あり)

北回帰線よりも南に位置するハワイ 地球上で南北の回帰線の間にある熱帯地域のみ、太陽が天頂を通過する。冬至のときに太陽が真上にくる地点をつなげたのが南回帰線、夏至のときに太陽が真上にくる地点をつなげたのが北回帰線だ。 ハワイの主要8島は北回帰線よりも南に位置するので、太陽が真上にくる日が年に2回ある。日本やアメリカ合衆国本土では見られないない現象だ。この現象は、ハワイではラハイナ・ヌーン(Lahaina Noon)と呼ばれている。 春と夏のラハイナヌーン 太陽が真上にくる地点は、冬至を境に南回帰線から徐々に北上するわけだが、ハワイでは5月後半にその年最初のラハイナヌーンがくる。太陽が真上にくる地点はハワイを過ぎてさらに北上し、夏至の日(6月22日ごろ)にハワイよりやや北にある北回帰線に到達すると、今度は南下を始め、ハワイでは7月半ば頃に2度目のラハイナヌーンを迎えることになる。 5月の1回目のラハイナヌーンは「Spring Lahaina Noon(春のラハイナヌーン)」と呼ばれ、7月の2回目のラハイナヌーンは「Summer Lahaina Noon(夏のラハイナヌーン)」と呼ばれる。 ラハイナヌーンの日は、ハワイ州内でも緯度によって異なる。太陽が真上にくる地点が北上していく春のラハイナヌーンは、2024年のホノルルでは5月27日だが、例えばホノルルより南にあるヒロ(ハワイ島)ではそれより9日早い5月18日であり、ホノルルより北にあるリーフエ(カウアイ島)では、5月30日にラハイナヌーンを迎える。逆に太陽が真上にくる地点が南下していく夏のラハイナヌーンは、この3都市でいうとリーフエ(7月10日)、ホノルル(7月15日)、ヒロ(7月23日)の順でやってくることになる。 2024年春のラハイナヌーン ヒロ(ハワイ島):5月18日(土)午後12時16分 カフルイ(マウイ島):5月25日(土)午後12時22分 ホノルル(オアフ島):5月27日(月)午後12時28分 リーフエ(カウアイ島):5月30日(木)午後12時35分 2024年夏のラハイナヌーン リーフエ(カウアイ島):7月10日(水)午後12時43分 ホノルル(オアフ島):7月15日(月)午後12時37分 カフルイ(マウイ島):7月17日(水)午後12時32分 ヒロ(ハワイ島):7月23日(火)午後12時26分 参照:https://www.bishopmuseum.org/lahaina-noon/ 灼熱の太陽が最高点に達する昼 ラハイナヌーンという名前は、1990年にホノルルのビショップ博物館によって行われたコンテストで選ばれた名前である。ハワイ語で「la」(正確には「lā」)は太陽のことで、「haina」(正確には「hainā」)には「過酷な」や「残酷な」という意味がある。「noon」は正午や最高点という意味の英語で、つまりラハイナヌーンとは「灼熱の太陽が最高点に達する昼」という意味である。 影が体の中に宿る時間 自然の観察に長けていたことで知られる古代ハワイ人が、年に二度起こるこの現象を知っていたのかどうか調べてみたが、わからなかった。1990年にわざわざラハイナヌーンを新語として造ったということは、この現象をさすハワイ語はなかったかと思われる。 ただし、毎日の正午のことを表すフレーズとして「カウカラーイカロロ、アホイケアカイケキノ(kau ka lā i ka lolo, a hoʻi ke aka i ke kino)」というのがある。まるでなにかの呪文のようにも聞こえるが、「太陽が頭の上にあり、影が体の中に宿る時間」という意味になる。ハワイ人は、太陽が最も高い位置に来る正午を、マナが宿るスピリチュアルな時間だと考えていたようである。 マウイ島のラハイナ 現在は観光地として人気があるラハイナ ラハイナといえば、1820年から1845年までハワイの首都だった、マウイ島のラハイナ(Lahaina)という町を思い浮かべる人も多いだろう。この地名は古くは「Lāhainā(ラーハイナー)」と発音されていたそうで、直訳すると「残酷な太陽」となる。干ばつが地名の由来であると考えられている。 ラハイナヌーンの時間に、平らな地面で例えばペットボトルを立ててみると、太陽が真上にあるので当然影がない。5月末や7月半ばにハワイにいる方は、この年に2度の珍しい現象を体験できる。 2016年5月26日のラハイナヌーン時に撮影。太陽が真上にあるため、コーンの影がない 写真はすべて筆者による撮影

石川酒造(多満自慢)酒蔵見学

石川酒造(多満自慢)売店「酒世羅」
タイムリーな縁を感じて 東京に数日滞在することになり、半日予定が空いていたので、見学可能な都内の酒蔵を検索したところ、福生市で「多満自慢」を造る石川酒造が見つかった。 駅から近くて行きやすそうだ。そしてなにより「多満自慢」といえば、私がデザインディレクターとしてブランディングを担当させていただいているロサンゼルスの日本酒販売会社「Tippsy」が展開している月額制サブスクリプションボックスの2019年4月版に、奥の松、水芭蕉とともに選ばれている銘柄ではないか。これは何かの縁だと思い、すぐに石川酒造に見学の予約を入れた。 新宿駅から拝島駅へ 新宿駅で、午前8時19分発の「ホリデー快速おくたま・あきがわ」に乗車した。土、日、祝日に運行される快速列車だ。車内は空いていたが、奥多摩への登山客と思われる人がちらほら見られた。9時4分、拝島駅で下車した。 多摩川を散歩 蔵の近くを流れる多摩川 予約した酒蔵見学は10時30分からだったので、時間つぶしに蔵の近くを流れる多摩川に歩いて行ってみた。河川敷は桜並木になっていて、桜が満開だったこの日は桜祭りが行われていた。うららかな快晴の朝に桜を楽しんだあと、酒蔵に向かった。 多摩川河川敷の桜並木 酒蔵へ 静かな住宅地に突如長い塀と白壁の建物が現れ、すぐにここが石川酒造だとわかった。「多満自慢」と書かれた大きな扁額が掛かる正門をくぐると、すぐ正面に本蔵があり、その左は売店「酒世羅」がある。敷地内は静かで人はあまりいない。 敷地の外から見た酒蔵 予約がいらない「お気軽散策コース」という、ガイドがつかない無料のコースもあったが、しっかり見学したい我々は、「多満自慢(日本酒)見学コース」の予約をしておいた。見学の予約したうまを売店で伝え、チェックインと支払い(1人700円)をすませた。 他に「クラフトビール飲み比べコース」(1人1000円)や、「酒蔵の幸御前付き見学コース」(1人1800円)などのコースもある。英語でのガイドも可能なので、興味がある方は石川酒造のウェブサイトをチェックしていただきたい。 ちなみに、我々の見学の第一希望は日曜日だったが、電話で問い合わせてみるとすでに定員15名分の予約が入っているとのことで、前日の土曜日にした。酒蔵見学の人気のほどがうかがえる。 この日は、ハワイからやってきた我々2名の他に、日本酒にとても熱心な女性2名のグループと、他の酒蔵も見学したことがあるという男性3名のグループの合計7名が見学に参加した。 石川酒造について 石川酒造入口 10時30分、言われた通り売店前に集まると、ガイド担当の石川さんが、まず石川酒造についてと今日の見学コースの概要を説明してくださった。ガイドの石川さんは、石川酒造の血筋の方かと勝手に思っていたが、後で伺うとそうではなかった。この辺りは石川姓がとても多いそうである。 石川さんによると、石川酒造は幕末の1863年に創業された。創業当時の蔵は、多摩川の対岸、現在のあきる野市にあり、「八重桜(やえさくら)」という銘柄の清酒を造っていたという。その後、1880年に現在の場所に移り、1933年には現在の銘柄である「多満自慢」が誕生した。 また1887年から約2年間はビールの醸造も行われ、「日本麦酒」というラガービールが販売されていた。その後、長い間ビールの醸造は行われていなかったが、1998年、111年ぶりに復活し、現在では「多摩の恵」と「Tokyo Blues」の銘柄で個性豊かなクラフトビールを醸造している。 現在「多満自慢」は、若い杜氏と4.5人の蔵人というごく少人数で丁寧に造られている。4.5人というのはどういう意味だろう。一人は半人前の見習いということだろうか。さらっと言われたので尋ねるのを忘れてしまった。 石川酒造の酒は、気温が低い秋から初春にのみ仕込みを行う昔ながらの「寒造り」によって造られているが、蔵人たちは季節労働者ではなく、社員として通年勤務している。酒造りの季節以外は社内のさまざまな業務に携わっているそうだ。私たちが訪ねたこの日は、敷地に鯉のぼりが設置されている最中で、この作業を蔵人の方がしておられた。 本蔵から見学開始 1880年建造の本蔵 見学は、幅約23m、高さ約13m、奥行き約31mの本蔵の中から始まった。石川酒造が現在の場所で酒造りを始めた1880年に建てられた蔵で、石川酒造の清酒はすべてこの本蔵で造られている。 ひんやりとした本蔵に入ると、タンクがずらりと並んでいる。ここに人数分の猪口に酒が用意されていて、いきなり最初のテイスティング。酒は多満自慢 純米無濾過。使用米はコシヒカリ、精米歩合は70%。穏やかな味わいの純米酒だった。燗にするとさらにおいしくなるそうだ。純米無濾過を飲みながら、石川さんが黒板を使って酒造りの基本的な工程、酒米と食用米の違い、酒造りによく使われる用語などを説明してくれた。 本蔵の内部 国登録有形文化財の建物群 敷地内の様子 本蔵をあとにして、敷地内の施設や植物の解説を受けながら、ゆっくりと歩いた。石川酒造には本蔵の他に、1775年以前に建てられたと伝わる長屋門、1863年に建てられた文庫蔵、1898年に建てられた雑蔵など、6つの建物が国の有形文化財に登録されていて、どの建物もとても見応えがある。 なお、雑蔵の2階は資料館になっており、石川酒造の史料が多数展示されている。入場は無料。 資料館 資料館に展示してある「多満自慢」や「八重桜」の古いラベル 仕込み水 仕込み水の性質が酒の風味を決定する 「多満自慢」は、敷地の地下150mより汲み上げる天然地下水を使用して造られる。水は中硬水で、この地下水の性質上、「多満自慢」は優しい口当たりの酒が多い。辛口の酒を欲しがる地元の「多満自慢」ファンもいるらしいが、この水から辛口の酒を作るのはなかなか難しいのだそうだ。 テイスティングルーム 歴史的建物、水、御神木である樹齢700年のケヤキなどを見学したあと、ビール工房でビール造りについて短い説明を受け、雑蔵の一階にあるテイスティングルームに移動した。 用意されていた席に座り、大吟醸、純米大吟醸、純米生原酒あらばしり、純米生原酒かめぐち、そして最後に梅酒の順にテイスティングした。この頃には参加者たちも打ち解けあって、それぞれ意見や感想を言いながら楽しいテイスティングになった。 お土産として「多満自慢」の銘が入った猪口をいただき、これで約45分の見学は終了。何度でもテイスティングしてよかったため結構な量を飲んでしまった。朝からほろ酔い状態になった私は、いい気分でテイスティングルームをあとにした。 この日テイスティングした6種類の酒 併設レストラン「福生のビール小屋」 石川酒造の敷地内には、「福生のビール小屋」というイタリア料理店もある。もちろん多満自慢、多摩の恵、Tokyo Bluesが揃っていて、料理に使う水は、仕込み水と同じ地下150mから汲み上げた天然地下水が使われているそうだ。 雰囲気の良いテラス席もあり、店の入り口にあったメニューはどれも美味しそうだったのでここで昼食にしようと思ったが、あいにく満席で入ることができなかった。見学中、昼前から敷地内を歩く人が多くなったなと思っていたが、皆レストランを目指していたのだ。ここでの昼食は諦め、石川酒造をあとにした。 写真はすべて筆者による撮影

ハワイでハイキング:オアフ島最高峰カアラ登山

カアラ山頂からみたノースショア方面
目立たない最高峰 私が住んでいるオアフ島で一番高い山は、島の西側のワイアナエ山脈にある、カアラ(Kaʻala)という山である。高さは1,225メートル。山容は、頂が平らになった台形をしていて、あまり目立たない。ホノルルからもよく見えるが、あの山がオアフ島の最高峰であることを知っている人は少ない。 カアラ登山 カアラ山には、過去に二度登ったことがある。山頂まで登る道はいくつかあるようだが、私は二度とも島のリーワード側から登った。入り口は、ワイアナエという町からしばらく山側にはいったところにある。 登山口からしばらくは塗装されたゆるやかな登り道だが、やがて塗装道路が終わり尾根道になる。尾根道がおわると、あとは急な斜面をひたすら登ってゆく。特に景色も見られず、単調な登山だ。 我慢してしばらく登るとコア、オーヒア、マイレなどの在来植物があわられはじめ、やがてカマイレウヌ(Kamaileʻunu)という尾根の頂上にでる。尾根の上から見下ろす、ワイアナエ・バレーの景色が素晴らしい。 ここからさらに登りは続く。ちょっと恐ろしいくらいの巨大な岩をよじ上る場所もある。設置してある補助用のロープを使いながら登る。 斜面を登りきると、道は急に平坦になる。この山を遠くから眺めたときに平らに見える頂上部分だ。この平坦な場所は湿原(ボグ)になっていて、カアラ自然保護地区(Kaʻala Natural Area Reserve)に指定されている。ここからは、ハイカーが自然環境を壊さずかつ安全に歩けるように敷かれた板の歩道をゆく。ピロやオーラパなど、ハワイ原産の植物がたくさんみられた。 ピロ(カアラ山頂) オアフ島では生息数がさほど多くないアパパネ(アカハワイミツスイ)が、木々の間を飛んでゆく。さえずりも聞こえてくる。まるでカウアイ島のコーケエ州立公園にでもやってきたかのような気分になった。 湿原が終わると板の歩道もなくなり、少し進むと「End of Hiking Trail」という看板がある。近くに島の北側を見渡せる景色の良い場所があるのでそこで弁当を食べた。 アパパネ(アカハワイミツスイ) 帰りは、来た道をひたすら下っていく。往復距離13キロ、高低差1,000メートル、往復8時間のハイキングだ。オアフ島のハイキングコースでは中~上級者向けのコースに入るだろう。しばらく行っていないので近いうちに3度目のカアラ登山を試みたいと思っている。 カアラに住む女神カイオナ カアラ山には、カイオナという慈悲深い女神が住んでいると云われている。山で道に迷った人がいると、カイオナの使いであるイヴァ(オオグンカンドリ)が道案内をして助けてくれるという。私は2回とも道に迷わなかったからなのか、イヴァの姿は見られなかった。 写真はすべて筆者による撮影 ※この記事は、筆者の主観に基づいたハイキング日記であり、読者の皆様を安全なハイキングへと導くトレイルガイドではありません。この記事を参考にして実際にトレイルに行かれる場合は、必ず「ハワイでハイキング:はじめに」をお読みください。

ハワイでハイキング:イリアウ・ネイチャー・ループ(カウアイ島)

イリアウとワイメア渓谷
初夏の花 5月から7月にかけて、カウアイ島の山地ではイリアウ(iliau)という珍しい植物が花の季節を迎える。カウアイ島西部のワイメア渓谷州立公園(Waimea Canyon State Park)には、イリアウ・ネイチャー・ループ(Iliau Nature Loop)というファミリー向けのトレイルがあり、このイリアウを簡単に見つけることができる。また、トレイルからはワイメア渓谷の絶景を望むこともできる。 イリアウの花 イリアウは、キク科の低木で、カウアイ島のみに分布する希少な固有種である。マウイ島とハワイ島の高山地帯に自生するギンケンソウ(シルバーソード)の近縁種である。イリアウやギンケンソウについてもっと詳しく知りたい方は、私が制作している姉妹サイト『アヌヘア:アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑』のイリアウやギンケンソウをご覧いただきたい。 関連記事 イリアウ アヌヘア:ハワイの花・植物・野鳥図鑑 トレイル概要 名前Iliau Nature Loop場所カウアイ島ワイメア渓谷(Waimea Canyon)。リーフエ空港から約54km駐車場路上駐車トイレなし。最寄りのトイレは、State Hwy. 550をさらに約3km(車で約5分)北上したワイメア渓谷展望台(Waimea Canyon Lookout)高低差12m以下距離一周約400m時間30分~1時間(ただ歩くだけなら10分程度で一周できる) トレイル入り口までの行き方 地図 車で行く場合(リーフエ空港から) 空港を出てAhukini Rd.を西に約2km(1.3マイル)進み、HI-56 S(Kuhio Hwy.)の丁字交差点を左折。HI-56 SはすぐにHI-50 W(Kaumualii Hwy.)になる。HI-50 Wを西へ約37km(23マイル)進む。ワイメア(Waimea)の町に入る。右手にキャプテン・ジェームス・クックの銅像、Big Save Market(スーパーマーケット)を過ぎる。Waimea Canyon Dr.(State Hwy. 550)との丁字交差点を右折(信号なし)。Waimea Canyon Dr.を約13km(8.3マイル)進む。「MILE 8」の標識を過ぎたら、やがて右側に緊急用の電話があり、そのすぐそばにトレイルの入り口がある(「MILE 9」の標識まで行くと行き過ぎ)。道路左手に車数台が縦に駐車できるので、ここに路上駐車する。 ハイキング イリアウ・ネイチャー・ループの入り口 車をとめて、道路から見えるベンチがトレイルの入り口。ベンチに向かってわずかに登ったあと、すぐに下り道になる。最初のセクションは、イリアウ・ネイチャー・ループの一部であるとともに、ククイ・トレイル(Kukui Trail)も兼ねている。ククイ・トレイルは、渓谷の底まで降りる長いトレイルである。 イリアウ・ネイチャー・ループ トレイルに入るとすぐに、ひょろひょろとした細長い幹の先に剣のような葉をたくさんつけた不思議な形の植物が群生している。これがイリアウである。5~7月ならクリーム色の花をたくさんつけているイリアウも多くみられるだろう。 イリアウ(開花時) やがて丁字路がある。直進するとククイ・トレイル、左折するとイリアウ・ネイチャー・ループである。ここを左折。すぐに右手の景色がひらけ、ワイメア渓谷を見下ろせる崖の上にでる。景色は素晴らしいが、落下防止の柵などは設置されていないので注意が必要。 ワイメア渓谷 崖からは、渓谷の上空を優雅に飛ぶシラオネッタイチョウ(ハワイ語名はコアエ・ケア)を見ることができるだろう。私が2017年5月に訪れたときには、カウアイ・アマキヒの鳴き声も聞こえたが、姿は確認できなかった。 トレイルでは、イリアウの他にもオーヒア・レフア、アアリイ、プーキアヴェなど、カウアイ島の山に自生する様々な植物を、名前や学名が記された標識付きで観察することができる。 オーヒア・レフア(左)とイリアウ(右) トレイルは、一周して再びスタート地点に戻って来るループになっているので、来た道を戻る必要はない。ただ歩くだけなら10分程度で一周できる。カウアイ島で軽くハイキングをしてみたい人にはぴったりのトレイルだ。ただし、ハワイの多くのトレイル同様、トイレや売店は近くにないので、注意が必要である。 写真はすべて筆者による撮影 ※この記事は、筆者の主観に基づいたハイキング日記であり、読者の皆様を安全なハイキングへと導くトレイルガイドではありません。この記事を参考にして実際にトレイルに行かれる場合は、必ず「ハワイでハイキング:はじめに」をお読みください。